12月27日 耳掻き

か、痒い……

タマランですたい。
苦行二日目、なかなか厳しい状況です。

ちなみに、現在nonokosuは、耳掻き四種類、綿棒二種類を所持し、場合によって使い分けています。
もちろん、最初は普通に、どこにでもあるような木の耳掻き一本しかなかったんですが、この『耳を掻く』という行為に中毒して以来、店や土産物屋やらで見かけるたびに、思わず「あれで掻いたら、どうなるんだろう……」と想像してしまし、ふと財布の紐が緩んでしまったんです。

気づくと耳掻きが増殖してる。
この辺は、本が増殖するパターンと似ているような気もします。

ちなみに耳掻き四種は、普通の木のもの、鉄製のもの@(ゴリゴリ掻ける)、鉄製のものA(スプーン状の大きさの異なるのが両端に)、鉄製円筒状のもの(円の輪が三つ並び、その間で耳カスを回収する)、スプリング状のものです。
特に最後のものはかなり良好で、ゴリゴリと掻けるのに耳にあまり負担にならないという、素晴らしい利点を持っています。
最近のお気に入りでした。
鉄の破壊力とスプリングのしなやかさを兼ね備え、一挙に大量回収できた時の感動は、もう、言葉にならないというか……

――――
ああ、掻きたい

すいません、正気に戻ります。

あと、綿棒はごく普通のものと、近頃発売された『粘着式』のものを使用しています。
耳掻きのような爽快感はないものの、細かな耳カスを残さず回収してくれるスグレモノです。
接地した瞬間、ちょっと冷やっこいのも、慣れたら病みつきです。

むろん、普通の綿棒にも、捨て難い魅力は存分にあります。だいたい、粘着式綿棒は、少しばかりお高いので、使用を微妙に躊躇してしまうんですよね、その点、普通綿棒は大量にストックされているので遠慮なく使えます。
また、物量的な利点もさることながら、いろいろな『応用』が効くのも優点です。
近頃では、まず綿棒を水に浸してふやかし、患部をそうっと撫でるようにして綺麗にします。
その後、火傷の時も活躍した軟膏を取り出し、別の綿棒で患部に塗りました。

これ、かなり効果あります。

痛さが、段々と快方に向かいつつあるような『気がします』。

その代わりに、液体状のものが患部から出て、ちょっと耳が聞き難くなっていますが……
まあ、治る過程だからなのでしょう。
常に『耳に水が入っている』状態で、かなり気色悪いです。


とりあえず、頑張れ自分、山は過ぎたぞとか励まし、頑張ってはいます。

んですが――――

え、えーと、
なんだか八つ当たりのようにして掻いていた左耳が(患部があるのは右耳)、ちょっと似たような状況に陥りつつあるような、ないような……

き、きっと気のせいなのでしょう!(現実逃避)
コリコリ。




12月26日 ちゅうじえん


右耳が、耳が痛いっす。
ジンジンと響くように痛み、夜も眠れぬ状況です。なにせ、右を下にして眠ると爆発的な痛みが走るんですから。どうやら、ちょっとばかり腫れてる模様。
よく虫歯などで頬を腫らしてる人がいますが、ちょうどアレと似たような状態です。
同じ神経箇所に、絶えることなく連続して電流を流されているんですから、そりゃ過敏にもなります、腫れもします。
きっとシステムは同じなんでしょう。

このことの、原因は分かっているんですよ。
単純に『耳の掻きすぎ』です。

やばいかなー、とは思ってたんですけどね、いやはや、どうにも『耳掻き』という行為は中毒性が高くて止められません。
最近では、耳から出血しても「あ、またか」とか思う自分がいて、それどころか「またカサブタ剥がせるや」などと喜んでいる状態。
ごっそりと、デカイのが取れるんですよねえ。(嘆息)
そりゃ、中耳炎にもなりますって。


しかし、こういった『耐えられなくも無い』という連続した痛みってのは、タチが悪いですね。
以前に書いた火傷の時もそうですが、医者に行くというほど酷くない、けれど、じっと黙って耐えるのも少し厳しいという絶妙のラインなんですよ。
漢・nonokosu、試練の時です。

――――何よりも耐え難いのは、「掻きたくて掻きたくて掻きたくて掻きたくて(中略)掻きたくて、たまらないんじゃあっ!!」という、この『治り途中の痒さ』。
いままで、こんな時は我慢することなく、カリっ、カリカリっ、としてたので、思わずシーツを引き裂き窓ガラスを割り明日に向かって走り出したくなります。

日中、ふと『細くて長い棒』は何か無いかと、探してる自分がいたりもします。
理性は「アカン、アカンでえ」と抑えるのですが、こうなっては痛さも未来で待ってる後悔も意味ない。
必死に闘争しましたが、もし、あの時、あの場面で耳掻きが手元にあれば、一瞬の躊躇も無かったことでしょう。
ですが幸いにも、日常暮らしていて、そんなに簡単に耳掻き代わりになるようなものがあるはずもないなあ、と安心をしてたんですが――――




……爪楊枝の逆が、意外と良かったです。(マテ)






12月5日 SAW 個人的考察 兼 たわ言(微妙にネタバレ)


映画、SAWを見終って、私が一番ショックだったのは、犯人が誰だったとかそういったことではなく、映画中盤で映されたあるシーンでした。

そのシーンとは、犯人である『ジグソウ』によって監禁された女性が、生き残るために他の人間を殺さなければならなかった場面です。


――『人は何故、人を殺してはいけないのか?』
誰もがチラリとは思考する、この単純なようで難しい問題に対して、私はシンプルに『それが社会の道徳だから』と考えています。
逆に言えば、『つまりは、単なる道徳・ルールでしかない』。

名前も知らない人と相対することの多い現代では、必然的に『見知らぬ他人を信用する』ことが必要です。
誰が散髪をする度に「この人に殺されてしまうかも」と怯えるでしょうか? 誰が満員電車に乗る度に「毒ガス撒かれたらどうしよう」とか考えるでしょうか?
社会的な規範として、『見知らぬ誰かが自分を殺すことは無い』という原則があまねく浸透しているのです。

ですが、奇妙なことに、この『社会道徳・ルール』にあまりにどっぷりと寄りかかり、結果として『絶対に』自分は殺されることは無いし、『絶対に』誰かを殺すことも無いという幻想が、現代人を覆いつくしているように感じます。

当然のことながら、社会道徳がそれを――平和な社会を目指しているということと――個人が安全な立場に立っているということは、まったく別個の事柄です。

仮に、見知らぬ誰かが私に向かってナイフ片手に突進して来たとして、道徳やら社会が護ってくれるでしょうか? 
そう、そんなわけありません。
そこでは、『その場にいる個人の判断』だけが全てである筈です。

このことは、考えるまでも無く当然のことである、と思います。
であるにも関わらず、我々はどこか社会ルールを親か保護者のように感じ、「自分は何もしなくても『それ』が何とかしてくれる」と、無意識下で感じてる節があります。

――――この映画の犯人である『ジグソウ』は、その幻想を木っ端微塵に砕いているように感じるんです。

『社会や道徳やルールは、極まればお前を護ってくれない』と告げられた気がしました。


また同時に、壊された幻想はもう一つあります。
それは『我々が誰も殺していない』という幻想です。

人が人として生きて、存在している限り、きっと誰かを『間接的には』殺しているに違いないのです。
特に『先進国』と呼ばれる国に生まれた我々は、ただ『存在している』ということだけで、他からの犠牲を吸い出している立場です。
日本で餓死者が出れば絶対に報道されますが、他国の中の、特に経済的に発展してない地域では、さほど珍しい出来事ではありません。
これを単に、『二国間の生活水準の違い』と考え、関わりの無いことだと断言するのは間違っていることでしょう。

仮に、我々が持っているお金、資材、給料をその『恵まれない』と呼ばれる人たちに分け与えれば、その分、確実にその人たちの生存率を上げられますし、多くの人たちを救うこともできるのですから。
そうしたことを行っていない、やらないということは、ごくごく間接的にではありますが『殺している』ということにならないでしょうか?
直接、強奪した為ではなく、『与えなかった』ということで生じる被害です。



――――とは言っても、私を含めて『恵まれてる』と呼ばれる人間が、そうしたことに対する罪悪感や後ろめたさを感じることは難しいです。
なぜならば、私たちは実際に、この手で彼らを殺しているわけでは無いのですから。
『現実にやっていない』にも関わらず罪の意識に囚われるのは、限りなく偽善であると私は判断します。
抽象的な理念だけで、苦しみ、悩むという事は、単なる自作自演、自己憐憫に近いものがあります。



あー、まあ、ですが、その一方で、やっぱり我々が他国の生活を圧迫してる、下手をすると殺している、という現実もあるわけで――――


この二律背反、『殺してないのに殺してる』という状況が、あのシーン、『痛みをまったく感じない相手』に対して、『殺す側はそうとは知らず』ただ生きる為に殺戮をする――
私の中で、奇妙にシンクロしたんです。



泣き叫びながらナイフを振い、内蔵を漁るあの姿は、比喩的に表現された『自画像』だったのではないか、そんな風に思ってしまったんです。






12月2日 SAW ソウ


すごいです、これ。
問答無用に面白いです。
観てない人で、スリル、サスペンス、ホラー系が好きなら、迷わずオススメできます。
多少、グロい、というよりも、生理的・心理的にヤバイシーンもありますが、それさえクリアーできるならば、100%の推奨が可能な映画です。
観ていなかったことが悔やまれます。

いや、ホンキで、洒落にならないくらい面白いですよ。
見終ってしばらく経つのに、いまだ余韻が抜けてないです。

凡作とか、薄っぺらさとか、中だるみとか、そんな単語たちと完っ全に無縁です。
これは、単純に怖いだけの映画とは違いますね、きっと。

よく比較されてる映画の『セブン』、あのラストシーンがずんずんとテンポよく続いてくれやがる感覚、でしょうか?
久々に『映画って面白いんだ』と感じました。
18日間だけで撮った、低予算映画とは到底思えないです。

また、事前に小説版を読まなくて、これほどまでにホッとしたのは初めてかもしれません。
読んでいたら面白さが確実に半減していたことでしょう。
前情報無しで望むのが、この映画を楽しむ最大のポイントです。



ああ、だからこそ。
いま
私はものすっごいネタバラシしたいんです。←迷惑

知らない人に、犯人はこうで、結末はこうでなんだよ、と教えたい気分で充満してます。←超迷惑。

面白さを50%減にする行為だとは分かってますし、知ってしまっても、それは『映画で観た時の衝撃』に遥か遠く及ばないとは分かってるんですが、
だからこそ、バラしてしまいたいっ!。←人間が腐ってる。

こうした情報、なんだか教えたくてたまらなくなるのは何故なんでしょう。
「オオカミが来た!」と叫んだ少年の気持ちが、今ならとてもよく分かります。




――えーと、まあ、とりあえず、種々雑多な煩悩を抑え、少し内容を紹介すると、
――――汚い部屋の両角に鎖で繋がれた男二人、中央にはピストルを持った死体。6時間以内にもう1人の男を殺さなければならないとの指令の入ったテープを、『1人の男に対してだけ』渡されてる。そして、それをしなければ――
という感じでしょうか。

他のサイトさんを少し覗いたところ、なんだか色々と矛盾点もあるらしいですが、私はそこまで気になりませんでした。
すべては巧みでケレンの効いた『映画的な語り口調』によって流してくれたという印象です。本当に、物語として純粋に面白かったのですよ。




11月21日 ナ・バ・テア(ネタバレあり)



書評です。
10日も日記を放っておいたことはスルーして進みます。
いや、すいません、ゴメンなさい。

えーと、これは森博嗣さん作で、シリーズものの最新刊兼第二巻です。
前作のも、けっこう好きだったんですが、今作の方が個人的にはヒットでした。

いや、というかヒットしてしまったというか、自爆してしまったというか……
完全に私が悪いんですが、なかなかに盛大な勘違いをしてしまったんですな。



前作、スカイ・クロラの主人公の一人称が『僕』だったんです。
そして、今作の主人公も一人称が『僕』なんです。

導入部はともかくとして、話が進むにつれてこの前作の『僕』と今作の『僕』とは違う人物であり、前作スカイ・クロラに登場した人物が、今作の主人公となっているのだ、というのが通常読んでいての理解の仕方だと思うんですが……

nonokosuはラスト数ページになるまで、
その事実にまったく気づきませんでしたとさ――――

それどころか、かんっぜんに『前作と近作は主人公は同一人物である』と信じきり、その意識で話を読み進めていたので、相当におかしな具合になりました。
「えっ、主人公って女!? マジで!! ということは前作のあの人物もひょっとして……? え、ということは実はコッチのやつらが男だったとか!????」
などと、1人で面白おかしく混乱してましたよ。

いやー、スカイ・クロラを読んだのが随分と前だったので、登場人物の名前をまるで憶えてなかったんです、おかげで非常に貴重な、反面、非常に恥ずかしい思いをしました。

しかも、実に微妙な記憶の仕方――クサナギという苗字を忘れ、水素という名前だけを記憶――してたんで、ラストの「嘘ついてばかりの草薙水素」という一文に、恐ろしいぐらいの破壊力がありましたよ、ホントに。

……たぶん、私だけなんでしょうね、こんな貴重で盛大な衝撃を受けたのは。
それを考えるとラッキーと考えていいんでしょうかね? ひとりで壮大な叙述トリックを作り出して引っかかっただけなんですけど、他に類をみない破壊力でしたし……


あー、なんだかまったく内容に触れてませんが、私は
今作を適正に評価できる自信がまったく無いので、この辺で終わります。

いやはや、読み終わった直後に「そうか、前巻をまるまる使って伏線にしてたんだな、やっぱこの人は凄い」などと思っていたんですよ? 家に帰って読み返した時の、あの恥ずかしさはタマラナイものがありました、うぅ。




11月11日  クリスマスの贈り物?



あー、あともう一ヶ月ちょっとでクリスマスですな。
クリスマスといえばクリスマスプレゼント。
サンタさんからの贈り物、ということにして世界各地の親やらカップルから金を巻き上げる悪魔の如き儀式であるわけなんですが、イギリスにて、すこしばかりおもしろいプレゼントが増えつつあるらしいです。

それは
美容整形

流石にカップル間での贈り物ではないらしいですが、夫から妻へ、または妻から娘へのプレゼントという形で贈られるようです。
――――夫や息子はどうだっていいってことなんでしょうか?

いや、まあ、ともかく、この『プレゼント』、なかなかに人気だそうで、『美容整形利用券』がクリスマスプレゼントとして、ちょっとした地位を築いている模様。




……うーん、夢があるのか無いのか実に微妙なラインです。

下手なヒカリモノやらの現物プレゼントより、「あらあら、クリスマスプレゼントで綺麗になれたわ」という方が『らしい』ですし、良いと言えば良いですが……

なにかこう、心の奥底で反対を上げる勢力があるんですよね。


このニュースを見て、一番初めに連想したのが、クリスマスの夜、
メスを持ったサンタクロースが困惑顔で手術してるってシーンだったからかもしれませんけど(むろん、助手はトナカイ)、どうにも似非文明人っぽいニオイを感じたんです。

クリスマスという『聖的な要素』でもって、少しばかりある『整形手術への気後れ』をうち消してるんじゃないかなあ、と思ってしまったんですよね。
綺麗になりたい、シワを取りたい、美人になりたい、でも周囲の目が気になる、などといった後ろ暗い感情を、『サンタさんからの贈り物』というデコレーションをかぶせて誤魔化してるように感じてしまったんです。

別段、美容整形が悪いとは言いませんが
クリスマスプレゼントにしなくてもいいじゃないかと思うんですよねえ。
やるんであれば、もうちょっと正々堂々と、
「アンタの顔のココが微妙だから整形手術してきな!」と言い切るくらいの根性が欲しいもんです。




11月10日 ひぐらしのく頃に ふるぼいす!


す、すごい……
ひぐらし、
フルボイス化ですよ!?
た、体験版だけとはいえ、声がついてしまうんですよ?

というかこれ、2日も前からアップされていたんですね。
不覚。
自らのアンテナ感度の低さを実感いたしました……


あー、少しばかり説明をすると、『ひぐらしの
く頃に』という同人ホラーゲーム。
それに
音声がつきました。
いや、それだけと言えばそれだけなんですが、恐ろしい所が、コレを作ったのが本家本元ではなく、
永字八法さまといういちファンサイトなんです。
……なんだか、もの凄い執念を感じますね。

だって、色々とお金もかかったであろうに、手間もかかっただろうに、『無料でインターネット上にて公開』ですよ?
仮に私が作ったとしたら、確実に
とってますよ、確実に。
500円〜1000円程度であれば、おそらく普通に支払います。
それを、
無料
……世の中にはエライ人もいるもんだなあ、と感心します。


ただ、こうしたゲームに声が付くというのは、一歩間違えば『鬼のようにツマラナクなる危険性』を孕んでいるものです。
特にこのゲームは
前半と後半の違いが凄いので、かなりの演技力を必要とするんじゃないかなあ、と少しばかり不安です。

――――いや、まあ、無料で手に入れておいて、そこから更に文句を言うのは最低だと、自覚はしてるんですけどね。


まあ、兎に角、
フルボイス化パッチ体験版のダウンロード

突貫します!!



11月8日  米愛国者法


あー、なんか正直、もうこの国について語りたくはないんですが、どうやら
洒落にならないくらいヤバイ状態に足を突っ込んでいるようなので、すこしばかり紹介。

皆さんは、この米愛国者法(tha USA PATRIOT Act)って知っていますか?
暗いニュースさんを見るまで私は知りませんでした。
『反テロ法』とかの名前でぼんやりと記憶に残っていたものの、少なくとも、その内容までは理解してませんでした。

いやー、コレは
とことん悪法です。
4年という限定した期間だけに適応される法律みたいなんですが、それにしても酷い。
端的に言ってしまうと『FBIに絶大な権力が集まる』法律なんです。

まず、個人情報は外国諜報情報であるという
名目さえ立てば入手可能。具体的な範囲は決まってないので、誰に対してでも盗聴・ハッキングが自由にできます。
取り締まりも強化され、特に外国人の場合は、僅かな罪を犯しただけで
長期の拘束が可能。ビザが切れただけで延々と拘束されてしまう事態も起こりえます。
大抵の捜査行動に
礼状が要らない。家宅捜索とかも、捜査員が「む、怪しい」とか判断すれば突入できます。
しかも、これらの情報は
一切外部に漏らさなくて良い


これってどこの軍事国家のことなんだろう? とか思ってしまいますね。

基本的人権とか司法の公平性とかは、戦争の大義とやらの前では吹っ飛ぶものなんですねえ。
国外はもちろん、
アメリカ国内でも。


この法律の一部が、『あまりにも適応範囲が広すぎる』ということで、連邦地裁に違憲判決が出されたようですが、まあ、ようやくか、といったところですね。


なにせ、米愛国者法
Uというのさえ、作られようとしてましたからねえ。
ちなみにこの法律、Tに輪をかけて過激なもので、
対テロ戦争に反対する人間をテロリストとして扱うことができます。
まあ、つまり、「戦争反対〜!」とプラカードをもって行進でもすれば、それは
テロリスト集団として扱われ、逮捕・拘束・起訴されるってことです。
実にお手軽に、プラカード一本で立派なテロリストになれます。


――――アホとか馬鹿とか以前の問題ですね。
考えた人間、全員、中学から公民・社会をやり直してくるべきです。


この法律有効期限内は2005年の12月までです。
いったい、それまでに
どれだけアメリカは軍国化するんだろうと不安ですね。

大統領も再選され、イラク問題も
武力で解決しようと頑張りつつあります。
きっと、アメリカ国内でも、『テロ対策だ』などと言いつつ、この法律が活躍するんでしょうねえ――――








…………仮に9.11以前に戻り、2004年までの現状をつぶさに記して出版したとしたら、きっと『リアリティが無さ過ぎる』と叩かれていたことでしょう……
『こんな荒唐無稽なことが起こるはずがない』、『現代人の理性を低く見積もっている』、『アメリカ人を馬鹿にしてるのか』、と怒りさえかった筈です、間違いなく。
――これってやはり、『時代が変わってしまった』ということなんですかねえ……



11月7日 Dブリッジ・テープ(微妙にネタバレ)



「あなたにとって、いままでで一番怖いホラー小説って何でしょう?」
なんて聞かれると、アレコレ延々と考え、結局、答えは出ませんが、
「いままでで一番、印象に残ったホラー小説は?」
と聞かれたら、多分、これがかなりの上位に入ります。
それが本書、
沙藤一樹さん著、『Dブリッジ・テープ』です。

基本的にこの小説は一人称の、独白に近いものです。
その主人公が『死ぬ直前まで語りかけた』テープ、肉声の収められた『遺言となってしまった』テープを再生するという形で語られます。
そして、この主人公の少年は既に死んでいます。
ゴミ捨て場で死体となって、です。
彼は、そこで生活をしてました。


――かなり簡略化した説明であり、確か裏表紙にも似たような説明書きがなされていたと思いますが、おそらく、これでは本書の内容に1%も掠ってないだろうなあ、と思います。
語られているのは、この説明から推測できるような『ゴミ捨て場で生活をしていた可哀想な子ども』などではありません。
むしろ、そういった中途半端な甘さを根こそぎ破壊し、滅却してしまう『何か』こそ、本書が語っていることです。

『何か』に当たる言葉を、私では上手く説明することはできません。
それは『リアリティ』なのかもしれませんし『熱さ』かもしれません。
ともかく、言語化した瞬間に異なってしまう類のものである、と思います。
ある種の言葉は、形にした瞬間、ひどく陳腐になってしまうものですから。



本書の分量自体はかなり薄く、ちょっとした短編程度です。 
もともと『ホラー短編賞』で受賞しているのでかなり短く、サラサラと読めます。
――ですが、半面、インパクトは大きいです。
読み終わった直後くらいは普通なんですよ。
「あー、なんか凄いなあ」
くらいの感想でした、確か。
ですが、ふと折りにふれて『思い出せる』んです。
そりゃもう、細部までキチっと。
話が単純だから、ということだけでは無いんでしょう。
この『何も成せなかった・意味も無く死んでしまった』少年が、時折、心の琴線に触れてきます。
あのエネルギッシュさが、あのしぶとさや感受性が、たまらなく羨ましいと思う時があるんです。

大人になると汚れちまうとか、感受性が錆ついちまったとか、そんな単純なことではなく。
ただひたすらに『生きるために生きる』という在り方や、素直に吐き出されている感情の数々がもの凄く生々しく、自分自身が非常に薄っぺらなものに感じてしまうんです。
なんだか『あまりにも雑多で、余計なことばかりを私はしているのではないか』と、己を振り返り愕然とします。

――気がつくと、あの本の中に登場していた『お喋りをするだけの大人たち』の側に自然と座っているのでは、と思えてしまいます。



11月6日  長生きに賭ける


ブックメーカーで『この人は百歳まで生きる!』と賭け、見事に勝った人がイギリスにいるそうです。
賭けた人は、その対象となった人の義理の娘。(
親不孝なんだか親孝行なんだか

倍率は101倍だったというから凄い。
下手な競馬よりも効率よさそうですな。

このイギリスのいわゆるブックメーカー(賭け屋)というのは、東西ありとあらゆるものが賭けの対象にする組織のことです。中にはとんでもないのもその対象にされます。
ネス湖のネッシーの真偽が賭けられた話はかなり有名ですが、それ以外でも昔、『人類は1970年までに月に行ける』というものに賭け、とんでもない高額をゲットした人物もいるとのこと。



11月5日  選挙結果


あー、なんかヘンな人がまた大統領やることになってしまいましたね。
これで、ちっとばかり世界が悪い方向へと向かってしまったような予感を覚えるのは、私だけなんですかね――

――テロとの戦いとか何とか言いつつ、アメリカが行っていることは既に9・11の被害の何十倍にも及んでいます。
この行動はテロやら侵略戦争と呼ばれるものと何がちがうんでしょう?
民間人に被害が凄まじく出ても、アメリカが行えばそれは『正しい行動』ですか? 『わるいおうさま』を倒したら市民を虐殺してもOKってことなんでしょうか?
イラクでの死亡者数、『慎重に見積もって』10万人を越えてるんですけどねえ。
そして、9.11テロによる死者は3000人です。
アメリカ人1人あたりの価値は、イラク人30人以上ということなんでしょうか?

『テロの標的にされたぁ』とか悲劇のヒロインをいつまでもしてないで、頭を冷やして冷静になれないものなんですかねえ。
少なくとも、私はこの件でアメリカの良識とか理性的判断とか自由とかを、まとめて信じられなくなりました。
何をどう言い繕っても、ブッシュ再任という一事だけでぜんぶ無に帰します。
彼がしたことは、8割がた『ただの虐殺』です。


――ある意味、この状態は十字軍とかと同じなんでしょうな。
遠征先では虐殺が繰り広げられ、平和等を片っ端から破壊してるのに、自国の中では「隣人愛は、何よりも大切なのです」とかのたまってる状態と一緒ですよ、これ。
遥か遠くから見れば、喜劇としか思えない
馬鹿まっしぐらな状態です。
十字軍が片手に聖書を、もう片方の手に剣を持って遠征していたとすると、今回は、片手に民主主義を、もう片方の手に銃を持って行っただけの違いです。


――――まあ結局のところ、今回の選挙で分かったのは
アメリカ中部・南部に住んでる人間は信用ならんってことなんでしょう。
結果がキレイに地域で分散しましたからねえ。
宗教であれ何であれ、それによって
理性的な判断能力が欠如してしまっている人間は信用不能です。
同性愛の問題やら信仰する宗教の問題やら自国防衛の問題やら雑多なことが、『10万人を殺した事実よりも重要だ』と判断してる時点で、何をどう釈明をしても、その人間は狂信者であるとnonokosuは思います。




11月4日  簡単な料理


最近、作った『簡単で美味いモン』を紹介したいと思います。


・じゃこの素揚げ。

作り方は簡単、フライパン等で干しじゃこを色がつくまで焼くだけ。
どちらかというと揚げるような感覚なので、ちょっと油は多目で。
カリカリと美味しく、ご飯にふりかけとし乗せても良し、豆腐の薬味として添えても良し、触感が足りない時に料理に乗っけても良しと、nonokosuの中で万能調味料と化してます。
手軽に作れるので、おすすめです。
あ、あと、揚げ終わった後、クッキングシートの上へ置いておくとカリカリ感が長持ちします。


・豚肉とレンコン炒め物(と梅肉)

意外と料理に使えます、梅。
普通に豚肉とレンコンを炒め、塩コショウ。最後に叩いてみじん切りにした梅を一個投入するだけでOK。
梅の種類にもよりますが、存外、さっぱりとしていてイケます。
梅自体も焼かれて、酸っぱさが抑えられますし。豚肉のしつこさを中和してくれるんです。


・ワカメの炒め物

よくスーパー等で売っている、恐らくは酢の物としての使用を想定されてるワカメ。
アレはごま油で炒めても、けっこう美味いです。
ワカメがトロリとした触感になるので非常に美味。
シイタケやら菜っ葉類と一緒に、ざっと炒めて食べてます。


・お手軽スープ

シラス、細めに切ったベーコン、ざく切りトマトを沸かしたお湯の中に入れる。
和風だしやら塩・胡椒やらで味を整え、トマトが煮えれば出来上がり。
ラストに溶き卵を投入しても良いかも。
簡単な割には、シラス、ベーコン、トマトからダシが出るのでなかなかイケます。
トマト嫌いの人にはキツイかもしれませんが、『煮上がったアッツアツのトマト』が良い感じです。




11月3日  携帯電話のアレコレ


KDDI、沖縄セルラーが、中越地震被災地の
月額基本料金を無料にしたそうです。これは携帯電話も家の固定電話も、インターネットの接続料金もです。
どうするか具体的に言うと、10月分の
電話料金請求を行わないとのこと。

――ええ話です。

マスコミの人が被災地で買占めしてるとか、取材に行こうとして遭難し
救助ヘリで助け出されるとか、車でじっとしていたためエコノミークラス症候群にかかってしまったとか、NHKがあまりにも無神経に個人情報をたれ流してるとか、詐欺事件が多発してるとか、こころがクサクサとささくれ立つような話題が多い中で、ほんの僅かとはいえ救われる話です。

売名行為だろうとなんだって良いです、他社もこれに追随してくれないものですかね。
下手なCMとか広告より、よっぽど好印象を獲得できると思うのですが……



また同時に今日、動労交通法が改正され『携帯電話での通話禁止』になり
3000人以上が捕まったらしいです。
最低でも5000円は払わなければならない違反なので、ざっと今日だけで
1千500万円以上稼いだってことですね。

――運転中の携帯、たしかにキケンなんですが、ちょっと間違ってませんかねえ。
危険取締りのため、というよりも、『金稼ぎのため』に取り締まってる部分が多い気がするんですけど……
これでは一年で60億円以上、更に金を獲得してしまう計算ですよ。
最近は収まって来たとはいえ、一時期、あれだけの汚職やら事件を起した所にそれだけのお金が流入するのはちょっとなあ、と考えてしまいます。

実際、この使い道ってかなりアヤシイです。天下りやら警察OBやら利権やらの食い物にされ、マトモな運用が本当にされるか疑わしい。
携帯電話取締りという『必要な処置』が行われてるのに、なんだかこう、納得のいかないものが残ります。







――――まあ、ですから、この1千万だか2千万、そのまま
被災地に支援金として送るのが一番いい使い道なんじゃないかなあ、とかnonokosuは思います。


――いい警察のイメージアップにもなりますよ?



11月2日  ついに大統領選挙


ついに今日、アメリカの大統領選挙が始まりますな。
なんだか『やっと』というよりは『もう? 大丈夫なん?』という印象が強いです。

例年、大統領選挙では問題が浮上してるみたいですが、今年はさらに波乱を呼びそうです。
なにせ、事前に投票を行った人たちの
データが消えたりしたみたいですしね。むろん、一部のことではあるんですが、まったくもって油断できません。おそらくは選挙中はもちろん選挙後も。

――今年から導入された電子投票、ホンキで色んな問題をはらんでいる様子です。
前回のように『票の数え直し』も、電子投票だと適正に行えないですし、『改ざんされた票がそのまま使われる』可能性すら出てきています。

最悪の場合、
暗いニュースリンクさんで紹介されてるような事態になりかねないです。(選挙なのに弁護士、裁判官が大統領を決定しかねないというドロッドロしている現状をかなり詳しく書いてあります)

ああ、まったく、日本人で
まだしも良かったと思えました。
衆愚政治一歩手前よりはまだマシかな、と。



――――候補者アピールのTVショー化、裏工作・暗躍は当たり前。むしろ、やったもの勝ち、やらないと損な状況。
政権分離? ああ建前で言われてるアレねと言わんばかりの『保守キリスト派が団結してのブッシュ支持』。
相手のイメージを傷つけるのは当然だし、そのためには偽造書類でさえ作ってしまう。

ブッシュの背中に通信機が隠されていたとかいう話もありましたが、アレだってきっと氷山の一角でしょう。

いままで、
選挙違反で落選した大統領なんて寡聞にして知らないんですが、そろそろやってもいい頃なんじゃないかなあ、と他人事のように思ってしまいます。
そうでないとエスカレートする一方でしょう、これは。


今の現状を見てると、『どちらが大統領にふさわしいか』を決めてるのではなく、『どちらの人間にスター性があるか』を決定してるだけのような気が、かなりします。




 


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